台湾で「白水木(もしくは銀毛樹)」という木の発芽に成功しました。日本語ではモンパノキと言うのだとか。日本にいたころは馴染みのなかったモンパノキの発芽について書いた記事です。
海岸などで見るモンパノキ
台湾には海岸などに植わっている木で「白水木もしくは銀毛樹(Heliotropium foertherianum)」というのがあります。日本ではモンパノキ/紋羽の木と呼ばれるそうで、沖縄などの比較的暖かい地方に自生するのだそうです。海岸でよく見ることから、塩害や風害に強いことがうかがいしれます。
台湾では鉢植えにして都市部のベランダで育てられることもあるそうです。おしゃれに曲をつけたモンパノキが数万円で売られていたりもします。
手に入れたモンパノキの種
この度モンパノキの種を手に入れたので発芽に挑戦しました。モンパノキは3mmぐらいの丸い形をしていて、色は茶色いです。気になっているときは緑で、それがどんどん茶色になっていきます。手に入れたものは茶色いもので、しっかり乾燥しているようでした。
モンパノキの発芽に挑戦
特段水に浸すとかの対策はせずに、土にそのまま植えました。大体地表から1cmぐらい埋まる程度です。2号ぐらいの鉢に40個ぐらい植えたのでちょっと植えすぎのように感じますが、むしろ台湾では密集させて森のようにして観賞することが多いです。
2週間ぐらいで発芽する
モンパノキはうまくいくと2~4週間ぐらいで発芽します。11月上旬に植えて12月には発芽していました。最初、思っていたのと全然違ったので草が生えてきただけだと思っていたのですが、どうやら間違いなくモンパノキだったようです。
毛みたいのに覆われているモンパノキの幼苗
最初草と見間違ったモンパノキの幼苗なのですが、遠巻きに見るとツルツルしているように見える葉も、近くで見ると毛が生えているように見えます。
なかなか面白いものですが、これと成木が同じであるようにはどうしても見えません。やはり草?と何度も思ってしまっています。種の部分が出てくるわけでもなく、ただただ緑の双葉が地表に顔を出しています。
台湾で実際に発芽されている方がいて、その方が撮影した双葉の様子と非常に似ているのでおそらく間違いないのでしょう。
発芽に使った土は使い古しの培養土
モンパノキの発芽に使った土は使い古しの培養土です。その辺の土を使いました。いや、いい加減新しい土を買えよと思った方もいるかもしれませんが、今はむしろ古い土をどのように使いまわすかを課題としております。
なお、この使い古しの土でも問題なく発芽しました。
発芽に適した時期は春?
これから冬に入る11月に種をまくという暴挙に出た私なのですが、そこに何か計算があったわけではありません。種が手に入ったからすぐにまいた、という、それだけでした。年末年始とほとんど生長しませんでした。いや、少しは生長したのですが、本当に少しで、むしろぱっと見ではわからないぐらいの生長でした。
モンパノキは寒い環境が苦手です。そのため、冬は生長がおそくなるのでしょう。むしろ休眠期という扱いなのかもしれません。ここ台湾は冬でも10℃以上ある日が多いので、私はそのままベランダで育てていますが、日本の寒い地域では室内に入れたり防寒対策をしたりしないと枯れてしまうと思います。
発芽に関してもできれば春などの暖かくなる時期、暖かくなってからの時期にまく方が良いのではないかと思います。
海辺に多いからと言って乾燥に弱いわけでもない
海辺に植えられていることが多いのですが、それは塩害、風害に強いということを意味しているだけで、乾燥に弱いとか強いとかはまた別問題のようです。多少乾燥したぐらいでは平気なようです。
そもそもモンパノキの成木の葉は肉厚で、多少の乾燥には耐えられるようになっているのかもしれません。発芽したばかりの幼苗もしかりで、小さな双葉でさえぷっくりとしていて、多少水を蓄えているのかもしれません。
とはいえ、土の表面が乾燥したら水をあげるようにしています。
モンパノキは食べられるらしい
モンパノキの葉は食べることができるらしいという記事を見たのですが、私はまだ食べたことがありません。というのもまだ苗が小さいからです。もっと大きくなることがあれば、食べることも検討してみようと思いますが、どんな味がするんでしょうね。
モンパノキの花
我が家のモンパノキはまだ花が咲いていませんが、大きくなると花が咲くはずです。
ただ、モンパノキの観賞はその樹姿がメインではなかろうかと思っていて、花まではそこまで期待していません。とはいえ、花が咲いたらものすごくうれしいと思います。
最後に
基本的に果実の収穫を期待していない木はあまり大きくしたくないのですが、モンパノキに関しては樹形を整え、観葉植物としても育てられるように思うので、少し大きくすることも考えてみようかなと思います。もっとも、種から育てているので、それなりに大きくなるまでには数年かかるのではないかと思います。
台湾ではセメント鉢に植えている写真をよく見ます。大きくなったら鉢にもこだわってみたいです。それから、大きくなったら葉も食べてみたいです。引き続きお世話していきます。