【過去には全滅も・・・】マンゴーの木を枯れさせないために工夫したこと

マンゴーの木を種から育てるのは難しい、そう思い続けて早数年、それでもやっぱりマンゴーの種を見ると植えたくなってしまう衝動を抑えきれず、懲りずに2024年にまた発芽させて育て始めました。今回はなんとなくうまく生長している気がしていて、これまでにしたことを記録していきます。

枯れさせない種からのマンゴー栽培

これまでマンゴーを複数回種から育てて、マンゴーを種から枯れさせずに育てるためにはいくつかのコツがあることに気が付きました。

ここでは最新の挑戦において気を付けていることを書いていきます。

発芽させるときの注意事項

マンゴーの種の硬い殻を割ったところ
マンゴーの種の硬い殻を割ったところ(2024年6月ごろ)

マンゴーは夏の果物なので、発芽は夏に挑戦します。2024年の夏、8月ごろに種を湿らせたキッチンペーパーで包んで放置し、発芽させました。

発芽自体は簡単です。硬い殻を剥いて湿らせたキッチンペーパーに包んでおくだけで、数日後にはほとんどが発根し、その後発芽します

発芽で難しいのは硬い殻を剥く作業です。私は大きなハサミか包丁を使って殻を開けるようにしていますが、ハサミや包丁は最初のきっかけを作るだけで、小さな割れ目ができたら後は手で強引に殻を割って中身を取り出しています。この時、ハサミも包丁も危険な道具なので、ケガをしないように気を付けなければいけません

中の薄皮はできる限り剥く

マンゴーの硬い殻を剥くと、中に茶色い薄皮に包まれた種が入っています。この茶色い薄皮があると、水分保持などの効果が期待できますが、湿らせたキッチンペーパーで包んでしまう場合、この薄皮による水分保持は必要なくなるため、剥いてしまいます

逆に、剥かないでそのまま薄皮が付いたままだと、腐敗の原因になる可能性があります。そのため、やはり剥いた方が良いです。

薄皮が剥きにくい時は、可能な限り剥けば良いです。薄皮が多少残っているからと言って、それが致命傷になって枯れるようなことは考えにくいです。

発根したら水耕栽培

発根したマンゴーの種は、そのまま水分が切れないように湿らせたキッチンペーパーである程度育て続けても良いですが、水耕栽培に移行させても良いです。

水耕栽培においては、根の部分が水に浸かっていれば、ある程度まで育ってくれます。例えばプリンの容器などを使って育てても良いと思いますが、小さい容器だとマンゴーの木が大きくなってきたときに倒れたりもして不安定になります。紐で周りにある何かに誘引して固定するなど、工夫ができると尚良いですが、固定しなくても初期のころは特段問題ありません。

水耕栽培ではただの水を使っても良いですが、液肥を使うことでさらに生長を加速させられるものと思います。しかし、そのまま水耕栽培で継続して育てるよりも、いずれ土に植えることを前提としているため、私はとりあえずただの水道水だけを使って水耕栽培をすることが多いです。

土に植え替える

土に植え替えたマンゴーの苗
土に植え替えたマンゴーの苗(2024年9月ごろ)

ある程度育ってくると種の部分が朽ちてきます。種の部分が朽ちてくる頃か、木の高さが15~20cmぐらいになったころ、土に植え替えます

土に植え替えることで、マンゴーの木が倒れにくくなります。また、肥料を与えることで土中の肥料を吸収することもできます。

種を手に入れたらすぐに土に埋めて、最初から土で育てても良いです。水耕栽培させる場合は、発芽させてから2ヶ月前後、種が朽ちたタイミングか、地上部分が15~20cm程度になったところで土に植え替えます。

根腐れを防ぐために必要なこと

マンゴーの木が枯れる原因の一つに根腐れがあります。水耕栽培である程度まで育つのに、土に植え付けた後、水分過多だと根腐れを起こします

根腐れを起こすとてきめんに生長が止まり、次第に枯れていきます。興味深いのは、地中で根腐れなどを起こし、生育不良となったあとも、地上部分は長い期間生きながらえていることが多いです。それは、完全に根腐れ状態なのではなく、予備軍の状態が長く続いているのだと思います。

水はけの良い鉢と土を使う

切り込みを入れた育苗ポット
切り込みを入れた育苗ポット

水はけの良い鉢を使うことで根腐れを予防することができますスリット鉢なども良いでしょう。

育苗ポットを使うならスリット鉢のように切り込みを入れると中の水分、湿気が外に逃げやすくなります。ただし、この時に大きく切りすぎると土が簡単に外に出てくるようになってしまうので、加減を見ながら切ると良いです。私はおおむね3~4mm幅で、長さは1~3cm程度の切り込みを入れることにしています。

大きすぎる鉢に植えると土が乾燥するまでに時間がかかるため、それもよくありません。土は水やりからできるだけ早く乾燥した方が生育には良いです。

そのため、必要以上に大きな鉢に植え付けないことも大切です。過去には大きな鉢に植え付けて枯らしてしまったこともあります。

土には赤玉土を混ぜるなどすることで、水はけを改善できます。赤玉土自体は水を保持する機能がありますが、硬い粒々なので粒と粒の間に空間ができ、そこには空間が生まれます。そのため、水はけの良さと保水性の高さを実現できます。

水やりは頻度が大切

土に植え替えてからは水やりの頻度が大切になります。基本的には土が乾いてから水を与えるのですが、乾きすぎてもいけません。

和食レストランの修行ではないのですが、園芸においてもこの水やりを習得するのに長い期間が必要とされています。

いわゆる「乾いているけど乾きすぎていない土」ってなんなのか、私もまだ試行錯誤を続けていますが、それを知るヒントをいくつか下に書き記しておきます。

  • 表面の乾き具合
  • 鉢の重さ
  • 鉢底の乾き具合

表面が乾いているように見えても、実は中にはまだまだ水分が含まれているということがあります。また、表面は乾いていないように思っても、実はかなり乾燥していて、鉢を持ってみると軽かったりもします。鉢底から覗く土を見てみると、意外にも乾いている、なんてこともよくあります。

まだ乾いていない、実は水をたくさん含んでいる状態の土に水を与えると、水分過多となり、根腐れの原因となります。

水やりをすべきタイミング

ベランダで育てているマンゴーの木(2024年11月ごろの様子)
ベランダで育てているマンゴーの木(2024年11月ごろの様子)

土が乾いてきたら水やりをしたくなるものですが、毎日毎日水やりをすることが必ずしも植物にとっていいかと言えば、そうではありません。

明らかに土が乾いていれば水を与えれば良いですし、明らかに土が湿潤な状態だったら水やりを控えるべきです。しかし、土が少し乾いてきたかな、という時、乾燥と湿潤の間ぐらいの時が非常に水やりをすべきか迷います。そんな時は天気にも注意します。

例えば曇りの日や雨の日の場合、雨がかかる場所に鉢が置いてあるかにもよりますが、太陽光が直接土に当たって水が蒸発することが少ないと判断できるような曇りや雨の場合は、水やりをしない場合もあります。

ベランダで種から育てている(2025年5月ごろの様子)
ベランダで種から育てているマンゴーの木(2025年5月ごろの様子)

しかし、季節や生長具合によって植物が要求する水分量は異なるので、よくよく土を観察する必要があります。

樹木はまだいいですが、野菜類などは朝水やりをしても夕方にはカラカラで萎びてしまっているということがあります。その場合、水分が足りていない可能性があります。もちろん樹木も水分が足りていなければ新芽がうなだれていくか、葉先から枯れていきます。

水やりをすべきタイミングを知るには、まず天気を確認し、そして、次に水やりができるタイミングまでに必要な水分量が土に含まれているかを見極める必要があります

なお、一般的な水やりのタイミングは朝1回か、朝夕の2回です。朝は植物にとってのゴールデンタイム。少なくとも毎朝1回は様子を確認し、可能であれば夕方も確認すると良いでしょう。

最後に

今回のマンゴーは過去に育てたマンゴーよりも元気です。この調子でうまく育ってくれるように、水やりに注意しながらお世話をしていこうと思っています。