食べた野菜や果物の種を発芽させるなどして、ベランダで植物を育てています。今回はベランダで種から育てている金柑について書いていこうと思います。
目次
金柑の種は発芽する!

いろんな柑橘がある中で、小ぶりで皮ごと食べられる柑橘と言えば金柑が真っ先に思い浮かびます。皮と皮の周辺の甘味、そして果肉に含まれる酸味が美味しい柑橘です。
過去には金柑を甘露煮にしたり、ジャムにしたりもしてきましたが、加工前の状態なら金柑から取れた種を発芽させることもできます。
さて、今回は金柑の発芽、および栽培に挑戦です!
金柑の種の発芽率

金柑に限らず柑橘類の種は発芽しやすいものが多いです。今まで育ててきた柑橘は70%~80%ぐらい発芽しましたし、今回の金柑の発芽率も80%ぐらいでした。
環境、または種の状態などにもよると思いますが、金柑は発芽しやすいと感じています。
発芽させた方法
これまで柑橘の種を発芽させるときは湿らせたキッチンペーパーで包んでおくなどの方法を取ったこともありましたが、金柑は土にそのまま種まきしました。
金柑の種を直接土に種まきした理由は、キッチンペーパーで発芽させてもいずれは土に植え替えなければならないことと、そもそも発芽率が高いことが予想されたので、キッチンペーパーを使ってまで慎重になる必要が無いと考えたからです。
実際、土に直接まいた種も、しっかりと発芽していきました。
発芽までの日数
金柑は土に種まきをしてから約3週間で発芽しました。この3週間を長いとみるか短いとみるかは人それぞれかと思いますが、野菜の二十日大根などが3日程度で発芽することを考えると、野菜類などと比べれば遅い方なのかもしれません。
また、複数まいた種は、3週間程度で発芽するものもあれば、そこからさらに1ヶ月経過したのちにようやく発芽するものなどもあります。数か月後に発芽する種もありました。金柑の発芽は気長に待つのが吉です。
金柑ではありませんが、柑橘類の種を湿らせたキッチンペーパーで包んでおいても根が出てくるまでは少なくとも1週間~10日前後かかります。もちろんこれは種の状態にもよると思われます。土にまいて放置しておけば、気が付いたときに発芽しているかもしれません。しっかりネームプレートを用意して、それが何かわかるようにしておくと良いと思います。
一定数の双胚種子がある

発芽した金柑の様子を観察してみると、芽が二つ伸びているものがいくつかありました。今回まいた金柑の種は、双胚のものが一定数含まれていたようです。
植物は受粉すると両親の遺伝子を受け継いだ胚である雑種胚を持つ種子ができ、その種子から育てた苗は両親とは異なる性質を持ちます。
しかし、双胚は複数の胚が含まれた種子のことで、上記の雑種胚と、片一方の親の遺伝情報のみを持った無性胚が含まれます。無性胚を持つ種子から育てた苗は、その親が持つ性質そのままになります。
二つ生えてきた芽のどちらが雑種胚で、どちらが無性胚かの判別は難しいです。ある人は大きい方が雑種だと言い、ある人は小さい方が雑種だと言います。
そのため、品種改良においては無性胚が邪魔になるわけですが、ベランダで趣味で育てる分にはどちらでも問題ありません。そもそも収穫を目指していないからです。収穫を目指す場合は苗を購入した方が圧倒的に効率が良いです。
金柑は発芽から何年で収穫?

金柑の木を種から育てる場合、収穫まで少なくとも6~7年以上はかかると思われます。というのも、苗木を購入して育てても2~3年かかると言われますし、それが種からだと苗木ぐらいのサイズになるまでに3~4年かかるからです。それらを足し合わせると6~7年となります。
柑橘類は種から3年で収穫できると言う人もいます。そういう場合もあるのかもしれません。我が家には金柑以外の柑橘類も種から育てていますが、残念ながら3年で収穫できたことも、3年で花が咲いたこともありません。
それに、種からで、それが雑種胚だった場合、親の性質をそのまま引き継ぐわけではないので、開花までかなりの年数がかかったりすることも予想されます。
種から育てるのはあくまでも趣味。収穫を目指すなら苗木を購入した方が良いと思います。
アゲハチョウの幼虫に要注意!
柑橘類の葉はアゲハチョウの幼虫の餌になります。アゲハチョウの幼虫は金柑の葉も食べます。事実、我が家の金柑の苗もアゲハチョウの卵を産み付けられ、それが孵化して出てきた幼虫が金柑の葉を食害していきました。
アゲハチョウに卵を産み付けられないようにするには全体をネットで覆うなどの対策が有効かと思います。
それができない場合でもこまめに葉裏などを観察するようにして、卵を見つけたら速やかに処分するなどすれば、ある程度は被害を抑えることができます。
最後に
金柑は食べてもおいしいですし、発芽の実験にも最適の素材だと思います。種から育てているので収穫は難しいと思いますが、引き続きお世話を続き、木を大きくしてみたいと思っています。
収穫を目指すなら苗木の方がいいという考えは変わりませんが、心のどこかに「あわよくば」という気持ちが無いわけでもないです。まずは木を大きくしたいと思っています。