ホオズキの中には食べられる種類があって、それをスーパーで買って、種を取り、育ててみました。
目次
食用ホオズキとは
食用ホオズキとはその名の通り食用のホオズキです。一般のホオズキは食べることができませんが、食用ホオズキは食べることができます。
食用ホオズキはトマトなどと同じナス科の多年草です。
ホオズキと言うと赤い袋(ガク)に赤い実が包まれている植物を想像しますが、食用ホオズキは茶色い袋の中にオレンジ色の実が入っています。
食用ホオズキには抗脂肪肝ビタミンとも呼ばれるイノシトールという成分が多く含まれていることで注目されているそうです。
名前
食用ホオズキはフルーツホオズキや、ホオズキトマト、オレンジチェリー、ゴールデンベリー、ストロベリートマト、キャンディーランタン、グラウンドチェリーなどの名称があるようです。ここ台湾では食用ホオズキを燈籠果(deng long guo)や黃金莓(huang jin mei)などと呼びます。
可食部
食用ホオズキは周りの袋を剥いて食べますが、その袋は植物のガクに当たる部分です。ガクを剥くと中にオレンジ色の小さなミニトマトのような形の実が入っています。実の大きさは直径2cmぐらいでしょうか。
ガクの中に入っている実は、水で洗ってそのまま食べることができます。
味
食用ホオズキは酸味と甘みを含んだ味です。風味はどことなくナスに似ていると私は感じるのですが、あまり同意していただけないことが多いです。
個人的には甘味の強いものと弱いものの差が結構大きいと感じています。
保管
食用ホオズキは常温で放置していると朽ちてカビることがあります。収穫したらできるだけ早く食べるか、すぐに食べない場合は冷蔵保存の方が良いと思います。
毒性
食用ホオズキに限らず、ナス科の植物にはアルカロイドからできている天然毒素が含まれているものがあります。
アルカロイドは下痢や嘔吐などの原因となるばかりか、妊娠中の方は流産を引き起こす可能性があるそうです。
食用ホオズキにも微量のアルカロイドが含まれているそうです。そのため、食べ過ぎないように注意が必要です。
食用ホオズキの育て方
2021年から3年連続で食用ホオズキ栽培に挑戦しています。
種の取り方
食用ホオズキの実を切り、中にある種を取り出し、水洗いすれば完了です。
なお、実をつぶして土に植えておくだけでもかなりの確率で発芽しました。
種まき
冬の12月に種まきをしたところ、1月には発芽しました。といっても、ここは台湾なので、12月や1月でも平均気温が18℃ぐらいあります。逆を言えば、そのぐらいの気温があれば発芽すると言えそうです。そして、その後、苗自体は大きくなっていきました。
発芽
種まきから1か月ぐらいで発芽しました。発芽率は非常に高いです。
挿し木
食用ホオズキは挿し木で増やすこともできるそうですが、今のところ成功したことがありません。過去に挑戦した時は失敗しました。
水やり
水をやりすぎると根腐れを起こすことがあります。そのため、あまりたくさん水をあげすぎないように注意した方が良いです。
植え付け
2022年は4月ごろに苗をいただいて植え付けたこともあります。当時、土もほとんどついていない裸の状態の苗を5本ぐらいいただき、そのうち1本だけが生き残りました。
植え付けが難しいのではなく、おそらく苗自体が乾燥してしまっていたのではないかと思います。
花
食用ホオズキは黄色くてかわいらしい花が咲きます。花が咲いて、花びらが落ちた後、ガクが大きくなっていきます。
整枝
食用ホオズキは適宜摘芯などをしないと果実の付きが悪くなるため、樹姿を整える整枝が大切なのだそうです。
基本的には4本ぐらいで仕立て、その4本以外の脇芽は取ってしまうと良いようです。
肥料
通常は固形の有機肥料を2か月に1回程度施肥していますが、育てていると突然新しい葉が黄色くなってくることがあります。そうなってからは液肥を与えるようにしています。液肥は大体1週間に1回程度です。液肥を与えて数日で緑が濃くなってきます。
日当たり
日当たりは良い方が良いです。日当たりが悪いと生長が遅かったり、花が咲かなかったりします。
2023年、収穫できた年はベランダの中でももっとも日当たりが良い場所に設置していました。
害虫
食用ホオズキにはコナジラミがつくことがあります。それからカイガラムシもついていたことがあります。
収穫
食用ホオズキの旬は夏から秋にかけてだそうですが、近所では年がら年中実をつけています。おそらく、夏から秋が最盛期と言うことなのだと思います。
また、年がら年中実をつけているというのも、ここが台湾で、暖かいからかもしれません。
失敗続きの中、2023年の6月に私も初めて収穫を経験しました。
難易度
食用ホオズキの栽培難易度は激高だと思っています。というのも、2021年に種から挑戦した時も、2022年に苗から挑戦した時も失敗したからです。実が一切できず、開花する前に蕾が落ちてしまっていました。
2023年になって、適当に育てていたところ、何とか花が咲き、実ができ、無事に収穫して味を楽しむことができました。
これらの経験から、食用ホオズキの栽培難易度は高いと判断しています。
最後に
2年連続で失敗していたのでもう栽培をあきらめていましたが、2023年になんとか花は咲きました。今後も栽培を継続してみます。