亀が我が家にやってきてからというもの、いつか熱帯魚飼育もやってみたいと思い続けていた私ですが、そんな機会は突然にやってきました。
突然やってきたグッピー
先日、家族が帰ってきたと思ったら手に何やら小さなガラスの容器を持っていて、中を覗き込んだらそこには魚がいました。むむむ!?これは義父の魚では?答えは大当たりで、義父が義実家で育てている魚たちを分けてもらったのでした。
突然すぎて何も準備ができていなかった我が家。まずは何の魚なのか子供たちに聞いたら「孔雀魚(こんちゅえゆー)だよ」と中国語で教えてくれました。そ、その「こんちゅえゆー」とは果たして何なのかを調べるのに時間はかかりませんでした。はい、グッピーです。見た目もグッピーですしね。
亀の時も唐突に世話をすることになりましたが、グッピーもしかり。かくして我が家のグッピー飼育は始まりました。
絶対的酸素不足
グッピーが入っていたのはガラスでできた非常に小さな金魚鉢のようなもの。そこに大小7匹のグッピーと3つばかり浮き草(おそらくボタンウキクサ)が入っていました。水量で言えば200mlあるかないか。こ、これって酸素足りなくない?と思ったのは私だけではないはず。
餌のあげすぎは絶対ダメ
義実家では10Lぐらい水が入る甕(かめ)で複数匹を飼育しているのですが、そこに餌をあげる感覚で子供たちが金魚鉢に餌を与えてしまいました。みるみる濁る水。右往左往する私。
酸素不足に水質汚濁が重なったためか、残念なことにそのまま二匹ほど天に召されてしまいました。
大至急で考えた対策
二匹が天に召された原因を酸欠と水質汚濁と考え、これらの対策をすることにしました。
グッピーの酸欠を防ぐためにしたこと
酸欠を起こさせないためには水中の酸素が豊富にある状態を作らなければなりません。水中に酸素が豊富に含まれている状態にするにはエアーポンプを使って直接酸素を供給するか、水流を作って水が動くことによって酸素を供給するか、水草の量を増やして酸素を供給するかなどがあります。
もっともよく酸素を供給できるのはエアーポンプだと思われますが、エアーポンプは電源が必要です。水流を作るためにはポンプが必要で、それもやはり電源が必要です。しかし、おそらく今後も室内で魚を飼育することは家族が許さないと思われたので、ベランダで飼育することを想定し、電源不要の水草の量を増やすという方法で対策することにしました。
なお、太陽光発電という方法を使えばベランダにコンセントがなくても電気を供給できますが、いかんせん近所でそのような優れたものは売られていません。なんならエアーポンプも近所で見つけられませんでした。それらを買いに行っていたらおそらく間に合わないので、結局のところ水草を買ってくる以外に方策はなかったように思います。
水質汚濁を防ぐためにしたこと
水草を増やすにあたり、今のままの金魚鉢では小さすぎます。そこで、容器も用意しなければなりませんが、お小遣いが底をつきそうだった私は、家にあるもので代用しようと考えました。そして、キッチンに水が5Lぐらい入りそうなプラスチック容器があったのでそれを使うことにしました。
同時に、水の量が増えるということは、水も用意しなければなりません。水道水をそのまま使うのはもちろん御法度。じゃあカルキ抜きやバクテリアなどの薬を買って来ようとも思ったのですが、お店で見ても英語や中国語なので全くわかりません。買うのは諦め、浄水器を経由した水を更に沸騰させ、それを冷ましたものを5Lほど用意しました。
水と水草を入れるだけではありません。水槽の一番下には赤玉土を入れました。赤玉土はちょうどベランダで植物に使うために買ったものがあったので、それを流用しました。赤玉土中粒です。水槽の底面に高さ2cmぐらい敷き詰め、水道水を入れて濁った水を捨てるという作業を数回行い、最後に用意した水を入れて半日放置です。それでも若干濁っていましたが、半日放置したら透明度がかなり上がりました。
近所の熱帯魚ショップで水草を探していたのですが、二軒回ったものの、あまり種類が豊富ではなく、結局買えたのはウィローモスと思しき植物。根があれば赤玉土に植えこもうとも思ったのですが、そういうものでもないようだったので、そのまま水の中に突っ込みました。
水質汚濁は餌のあげすぎが原因でした。そのため、餌をあげる量を減らし、食べ残しができるだけ発生しないように気を付けるようにしました。そうすることで、その後水が濁ることはなくなりました。それに、水の量も増えたので、
餌を与えないでも良い状態の環境を作るためにはもっと勉強しないと難しそうです。
グッピーの水合わせから移動まで
水の濁りが落ち着き、グッピーを入れる段になったのですが、最初は水合わせのため金魚鉢を丸ごと新しい水槽に浮かせて30分ほど放置して、温度を合わせました。そして30分後、スポイトで何度か交互に水を少しずつ出し入れして、水質の差を可能な限り小さくして、一匹ずつ、様子を見ながら新しい水槽に移動しました。
落ち着いたグッピーたち
水槽を変えてから数日経ちましたが、その後、体長が悪くなるものはなく、暴れている風でもないので水槽の立ち上げはうまくいったのではないかと思います。
ビオトープとは違う
ビオトープというのは人間が手を加えなくてもそこに生物たちの社会が形成され、循環していく状態になった一区域のことを指すのだと思います。となると、今回私が作ったものは、単にグッピーを飼育するための水槽で、構造的に電源は使わないが、餌は与える必要がある、というもので、ビオトープとは言えないように思います。
最後に
最初はどうなることかと思いましたが、なんとかなりました。泳いでいる魚たちを見るのは癒されます。餌を食べている姿もかわいらしいです。
今回私が作った水槽は、完全放置のビオトープではありません。餌もあげなければなりませんし、水も適宜入れ替えようと思っています。完全放置のビオトープみたいのをベランダで作るのは簡単ではないかもしれません。
ちなみに後日、家族から赤ちゃん用のベビーバスが家に転がっていたのでそれを使えと指令が出されました。いつかそちらに移動する予定です。