2024年、接ぎ木に大失敗したミカンの木があります。品種はおそらくタンカン。種から育てていた台木でした。その失敗から1年が経過し、何とか生きながらえてくれていたのでその様子をご紹介します。
目次
接ぎ木に失敗しても復活した!
2024年に接ぎ木に失敗したミカンの木が復活しました。失敗した時は台木も枯れると思いましたが、意外な結果となりました。
接ぎ木に大失敗した2024年
2024年2月、杏子梅の接ぎ木が成功したのをいいことに、柑橘類の接ぎ木にも挑戦したくなり、自宅のベランダで栽培していたミカンの木(おそらくタンカン)に、市場などで売られている枝付きタンカンの枝を接木してみました。しかし、全く活着せず、見事に失敗したのでした。
台木をかなり短く切って、切り接ぎにしていたのですが、失敗して穂木が枯れてしまったため、台木も当然かなり短く、葉もない状態となりました。
葉の無い常緑樹はまずいです。落葉樹は落葉期に葉を落としますが、常緑樹はその名の通り、葉を落としません。剪定をするときも、葉の数を極端に少なくすると枯れることがあると言われ、葉を残すことを意識しながら剪定をします。
それなのに、我が家の接ぎ木失敗ミカンは葉が全くない、ゼロの状態になってしまいました。この状態から復活するのは難しいかもしれないと考えましたが、結果は意外な物でした。
意外や意外!生長再開したミカン

葉のない常緑樹は枯れるだけの運命か、と思っていたのですが、ミカンの生命力はかなり強いようで、しばらくして新しい枝が生えてきました。一時は枯れることも覚悟しましたが、枝葉がしっかりと出てきて、再び生長していきました。
今回のように葉が全くない状態から復活することが一般的なのかはわかりませんが、このように復活してくれれば、今後また新たに接ぎ木をするための台木として利用することも検討できます。
ミカンは生命力が強い!
今回の葉が全くないところからの再生でもその生命力の強さはうかがい知れますが、他にも生命力が強いと思う節はあって、例えば他の植物と同じように水やりをしていたとき、他の植物(例えばスモモや梅など)は根腐れしたりしたのに、ミカンは根腐れする様子がありませんでした。
すべてがすべてこうなのではなく、特に苗が小さい時は意味が分からないまま枯れたこともありましたが、それは他の植物も同じです。
水やりが楽というだけで、ミカンはかなり育てやすいですし、やはり生命力が強いのだろうと思います。ミカンに限らず、柑橘類は比較的同じような傾向があるように思います。もちろん、水切れは枯れる原因になるので、少なすぎるのも問題です。実際いくつか水切れで枯らしたことがあります。
2025年春に切り戻す

無事に生長再開したようだったので、2025年春先には少し切り戻しました。今考えれば、木を大きくする意味では切り戻しの必要はなかったかもしれません。ですが、ベランダと言う限られたスペースで育てるのに、枝の数が多い方が良いなと考えました。
期待通りに枝がたくさん出てきてくれて、メインの3本の枝にそれぞれ2本の枝を残して他を取り除きました。
接ぎ木に失敗した時はここまで回復することは無いかもしれないと半ばあきらめムードが漂っていましたが、接ぎ木に失敗しても台木が復活する可能性があることがわかりました。
接ぎ木はせずにしばらく太らせる
その後もミカンの木は順調に生長していっています。そもそも実生苗なので、結実はかなりの年数がかかるものと思われます。
そこで、やはりいつかは接ぎ木をしたいと思っているのですが、今はとにかく木を太らせることに注力しています。上述の剪定以外では極力剪定せずに放置しています。それも木を大きくするためです。
そして、木が大きくなったら今度は根元で一刀両断するのではなく、枝の一つに高接ぎしてみようと思っています。こうすることで葉が完全になくなることを防ぐことができます。
接ぎ木に失敗した部位のその後

接ぎ木に失敗したと判断した時、切り接ぎの切れ目もキレイに切って、平らにしていました。その平らな部分の下から3本の枝が伸び、それぞれが育っている状態です。
一番上の枝は育ちが悪いのですが、少しずつ傷口をカバーするためのカルスが膨らんできています。
切り口には保護剤を塗っておいた方が安心できます。保護剤のことは今日の今日まで完全に失念しておりました。今から塗っても効果があるのか、いや、きっとあるのでしょう。時間を見つけて塗っておこうと思います。
接ぎ木で大切なこと

今回の台木は無事に復活しましたが、すべてがこうなるわけではないと思います。一番良いのは適切な時期、適切な方法で接ぎ木をして、失敗をできるだけ防ぐことです。100%成功する方法はないですが、接ぎ木に失敗した時のことを考えるよりも、少しでも成功確率を高めることが大切かと思います。
私が接ぎ木に失敗した原因は、おそらく古い穂木、適切ではない穂木を使用したからだと思われます。
最後に
接ぎ木に失敗した1年前よりも今の方が基部は太くなっています。主枝がもっと大きくなってきたら、新鮮な穂木を手に入れて、また改めて接ぎ木に挑戦しようと思っています。今度は根元で一刀両断はしないつもりです。