ホタルと言えば、近代化の時代にあってまだ都市化していない、自然の残っている場所にしか生息しない昆虫というイメージがあります。
それなのに私が育った地域(日本)は比較的田舎にもかかわらず、すでにホタルを見ることはできず。確かに田舎とはいえ大自然とは言えない地域ではありました。
やはり蛍は山か。私は日本で見たことがないですが、日本でもホタルを見ることができる地域はあるそうです。今回は台湾でホタルを見た話。
台湾でも都市部でホタルを見ることはほぼ不可能でしょう。実際、時期になってもホタルの話など一切出てきません。ところが一歩田舎に足を踏み入れるとそこではホタル観賞ツアーが存在したりします。
ホタルを見るためだけに行くのもあり、旅行のついでに行くのもありでしょう。まだ自然が多く残っている地域ではそんなホタル観賞ツアーが組まれていることがあります。
今回、私はツアーを利用せず、自分たちでホタルを見に行きました。
台湾は今「清明節」で連休中
台湾は今、清明節のため連休になっています。今年は4連休です。多くの人が夫側のお墓参りに行くのがこの清明節の過ごし方。そう、田舎に帰るのです。
我が家の場合は夫(私)が日本人のため、我が家に限っては妻側のお墓参りということなのですが、妻側の中でも、義父側の親族との交流会となります。
私の日本の親族は交流がほぼ皆無でした。その理由は様々ですが、その一つはみな距離がとても離れていることだったようです。もっとも、親族に何かあれば台湾から日本へ行くこともあるので、距離は小さな理由ですけれども。ま、両親以上の世代の話なので、基本的に私はノータッチにしています。
私のそれとは対照的に妻の親族は年に何度か集まります。旧正月には義母側、清明節には義父側です。それ以外でも、何かがあれば(例えば海外在住の叔父が返ってくるなど)みんなで集まります。
台湾は日本より国土が小さいです。でも、小さいから集まりやすいというよりは、やはり心の結びつきが強いのかな、と感じます。結婚するまでそんな親族の付き合いがほとんどなかった私には新鮮でもあり、いろいろ学ばせていただいています。なにより、外国人の私を温かく迎えてくれた親族の皆さんには感謝してもしきれません。みなさんとても優しいのです。
ホタルを見に行ったお話
それで、ホタルでしたね。ホタル観賞はこの時期がベストなのだとか。ただ、場所によってシーズンが異なり、Instagramでは3月末ごろからホタルの写真がアップされているようです。また、まだシーズンが始まっていない場所もあるのだとか。なんだか桜前線みたいな感じですね。桜前線ならぬホタル前線。
今回は思い付きでした。もともと予定していたわけではなかったのですが、親戚が集まって何をしようかという話になり、その場でホタルを見に行くことになりました。
台湾でですが、2年前か3年前にもホタルを見ています。光っては消え、光っては消えを繰り返すホタル。なんとも幻想的ですよね。当時はデジカメで写真も撮影していましたが、今年はデジカメが壊れている(厳密にいうとレンズが壊れた)ので写真はほぼ諦めていました。
現地に着くと、街灯もなく、本当に真っ暗闇。ただ、通行人が懐中電灯を照らしていたり、スマホを付けたりしていて、完全なる闇になることはほとんどない。それでも通行人が途切れたりすると月明り程度になり、なんとも静かで心地よい雰囲気になります。
そもそも私は田舎が好きなんです。静かな場所で育ったということも手伝っているのかもしれません。麦わら帽子に白いタンクトップが異常なほど似合ってしまいます。もしも家を建てるなら田舎がいいと常々思ってきました。田舎は田舎でも車の通行がほとんどないよう、それこそホタルが生息しているような場所が理想です。ま、妻は反対ですけどね。大体そういう場所は蚊も多いから。
スマホでホタル撮影はダメ
デジカメは持参しなかったものの、なんとかスマホでホタルを撮影できないものでしょうか。結論から言うと、ほぼ不可能ですし、ディスプレイの明かりが他の方の迷惑になります。ホタルを撮影するには一眼レフを持参するか、そうでなければあきらめましょう。
最近流行りのフルサイズミラーレス一眼なんか良いかもしれませんね。個人的にはNIKON Z6がほしいです。ただこれも、ディスプレイの明かりが他の方の迷惑にならないように気を付けた方が良さそうです。一眼が無ければあきらめましょう。
ということで、ご紹介できるホタルの写真がございません。お見せできないのが残念です。
今年のホタル
前回ホタル観賞へ行った時よりも、今年は量が多かったように思います。といっても、10mに10匹ぐらいでしょうか。もうちょっといたかな。飛んでいるホタルに手をかざすと手が明るく照らされて、なんとも幻想的です。きれいですね、ホタル。
最後に
こういう、自然ありきの楽しみというのを体験すると、環境問題とか考えさせられますね。台湾の田舎の一部では、あえて都市化を目指さない地域があるそうです。それは自然を守るため。都市化した方が生活は便利になるのでしょうけど、そうすることで失うものが多いということなのでしょう。もしかしたらホタルが今でもいるのはそういった現地の人々の努力があっての事なのかもしれませんね。