これ大丈夫なの?! 植物に有機系肥料を与えたらカビが発生!え、でももう何年も同じだけど・・・。

家庭菜園などをする中で、植物に肥料を与えることは一部の栽培法を除いて比較的一般的なことかと思いますが、毎回、有機系の肥料を与えるたびに、ある変化が起こるのでここにまとめます。

植物には肥料を与えよう!

プランターでも畑でも、植物は生長の過程で水や太陽光以外に様々な栄養素を必要とします。自然界においては、もちろん過不足もあると思いますが、生態系の中で自然と栄養素が取り組めるようになっています。

具体的には虫や動物が植物を食べ、排泄し、その排泄物が発酵などして土に還り、植物の栄養となります。

しかし、人工的に作られた家庭菜園や整地された畑においてはその自然のサイクルを期待することが難しく、土から栄養を取り上げて植物を育てた後は、栄養素が減ってしまっている状態になっていると考えられます。そのため、植物栽培において肥料は非常に重要な役割を果たしているため、適切に管理する必要があります

有機肥料は普通にカビる!

黄色いカビのようなものが生えた有機肥料
黄色いカビのようなものが生えた有機肥料

最近私はベランダ菜園で有機肥料と化学肥料、液肥などを組み合わせて与えているのですが、有機肥料を与えるとほぼ確実に起こることがあります。それはカビの発生です。

例えば最近与えた肥料は、水がかかった翌日には白っぽい菌糸のようなものが生えてきて、その後白い菌糸のようなものが落ち着くと黄色くて粉っぽい物が発生しました。

最初は「しまった!カビちゃった!」と思ったのですが、何回やっても、何年やっても大体同じようになります。毎回そういう結果になるので、むしろそれが当たり前であると考えるようになりました。有機肥料、特に私が使っているようなペレット状の肥料はカビます

有機肥料がカビるのは正常

そもそも有機系肥料はそのままでは栄養として吸収されません。分解されて初めて植物が吸収できる形になります。効果が出るまでに時間がかかるものが多いのはそういう理由のようです。施肥後、まずは菌などがペレットを分解し、分解されたのちに植物が吸収していきます

私はその分解の過程にも注目しています。分解される中で発酵、菌の繁殖などが起こるわけですが、そうすると土壌にも良い影響を与えると考えられます。

例えば土壌に納豆菌やイースト菌などで作った溶液を散布したこともありますが、それらは結局土壌に発酵パワーを足していることになります。発酵するとその土壌には団粒構造が発生することが考えられます。団粒構造は多くの植物にとって必要不可欠なもので、団粒構造を実現するために赤玉土を使ったり、土壌改良したりします。

よく、野菜を定植する前に堆肥などを入れて土づくりをしますが、これも同様の効果が期待できるものと思われます。

有機系の固形肥料、ペレットを使うとそんな効果も期待できるのではないかと考えています。

カビを見たくない場合の対策

有機肥料はカビます。これは分解の過程で仕方のないことで、むしろ必要な過程です。しかし、見た目が美しいものではありません。そのため、例えば室内の観葉植物などに有機肥料を与えてしまうと、室内のインテリアにカビをプラスしているような感覚にすらなります。

それが嫌な場合は肥料を土の中に埋め込んでしまうという方法もあります。埋め込んでしまえば外からカビが見えたりもしにくくなります。

また、抜本的に変える場合は有機系の肥料の使用をやめ、化成肥料を使うという手もあります。室内の観葉植物に関してはむしろ有機肥料より化成肥料の方が向いていると思います。化成肥料が発酵したりカビたりすることは、少なくとも有機肥料よりは少ないでしょう。

有機肥料にはコバエも湧く

有機肥料を施して数日でコバエが湧くことがあります。むしろそれも正常で、それもまた自然のサイクルの一つです。

ですが、室内でコバエが湧くと嫌ですよね。やはり室内の植物に有機肥料をそのまま使うのはお勧めできません。室内の植物の場合は肥料を土に混ぜ込むか化成肥料がおすすめです。

有機肥料を与える際の注意点

有機肥料はカビます。そのため、注意した方が良いこともあります。

それは、大量に、一か所にまとめて与えることです。過去に経験があるのですが、有機系の肥料や土壌改良材を大量に投入したところ、それが腐敗してしまったのです。

腐敗した原因は肥料や土壌改良資材を大量に入れすぎたことと、あとは風通しの悪さ(水はけの悪さ)だと思われます。普通の食品もそうですが、風通しの悪いところに、湿度が高い状態で放置すると腐敗しやすいです。

パッケージは密閉して、高温多湿の場所は避け、直射日光や雨風の当たらない場所で保管すると良いです。水分が中に入ってしまうと変質したり、それこそカビたり腐敗したりすることが考えられます。

過ぎたるは及ばざるがごとしで、適切な量を適切なタイミングで施肥する必要があります。少ない分には悪影響は出にくいので、心配な場合はパッケージなどに書かれているよりも少ない量を施肥して、様子を見ると良いと思います。

また、一か所にまとめて施肥するのではなく、分散させることも大切です。

最後に

初めて有機肥料を使ったとき、カビが発生してしまって心配になりました。ですが、毎回、毎年同じです。それが植物に悪影響を与えているようにも見えません。

有機肥料はカビが生えることが多いです。ですが、適切に管理すれば特段大きな問題にはなりません。それが嫌な場合は対策をすることが大切です。私は屋外の植物に関してはこれからも有機肥料を使っていこうと思っています。