百日紅(さるすべり)の種を入手し、ベランダで育てています。ベランダの百日紅(さるすべり)の育て方についてまとめました。
百日紅(さるすべり)の木をベランダで育てる
さるすべりの木と言えば、ツルツルの幹が特徴。猿も滑るということでしょうか。あの風流な立ち姿をベランダで観賞できれば、なんて考えたことがある方も少なからずいるはず。
サルスベリの木は品種によって花の色が違います。我が家にあるのはおそらくシマサルスベリ。白い花が特徴のサルスベリです。
サルスベリの品種はかなり多いようなので、園芸店で購入される場合は花の色、形、また葉や幹の質感などで選ばれると良いように思います。
さるすべりの種まき
さるすべりの木は種から育てることができます。種まき時期は春です。ここ台湾では冬でも発芽しましたが、ダメになってしまいました。種まきは暖かくなってからの方が良いです。
種のまき方はあまり気にせず、1cmぐらい土を覆いかぶせるイメージで大丈夫です。
さるすべりに使った土
土は何の変哲もない培養土を使いました。特段土は選ばないようです。ただ、かなり水が好きな印象もありますが、水はけがあまりに悪いと根腐れするかもしれません。
さるすべりの水やり
水はかなり好きな印象があります。夏場などは必要に応じて朝夕の1日2回あげることもあります。ただ、これは鉢のサイズや設置場所の日当たりなどでも違うのではないかと。基本的には12時間も経つと土の表面が乾いているので、それで水やりするようにしています。
春はそんなに乾燥していませんでした。株のサイズも関係あろうかと思います。なんにせよ、土の様子を見ながら調整すると良いと思います。
さるすべりの花
さるすべりの花は赤や紫、白などがあります。我が家のサルスベリは白。近所には赤のサルスベリが多いですが、白も悪くありません。おそらくこの白い花が咲く百日紅はシマサルスベリなのではないかと思っています。場所は台湾です。
サルスベリの花は全般的に花弁がフニャフニャの特徴的な形をしています。
サルスベリの花は一度で終わりではなく、第一弾が咲き終わったら花が付いていたところから少し手前、節の数で言うと3個ぐらい前で剪定すると、また小枝が出てきてそこに花が付きます。1シーズンに2回花を楽しむことができます。
人工授粉
さるすべりの木を手に入れたら、増やしてみたいと考える方も多いと思います。さるすべりの木を増やすには種を取ってそれを植える方法があります。種を取るためには実を付けなければなりません。露地栽培の場合は虫が花粉を運んでくれるので自然に受粉することも多いですが、ベランダで育てる場合、また虫の飛来を期待できない場合は確実に実をつけるために人工授粉をした方が良いです。
人工授粉は簡単で、花が咲いたら筆などでトントンとこすってあげるだけです。
さるすべりの実
さるすべりの花が咲いてから1か月ぐらいすると、受粉に成功した花には実ができます。実を見てみたい方は人工授粉しても良いと思います。特にベランダなどで栽培している場合、受粉を媒介してくれる蜂がなかなか飛んでこないこともあります。
さるすべりの種
実が乾燥すると種が取れます。さるすべりの種は羽が付いていて、風が吹くと飛んでいくような構造になっています。
さるすべりの樹形
我が家の近所には結構さるすべりの木が植わっています。皆一様に素敵な樹形をしているのですが、どうやら人工的に樹形を作っているとは思えない感じに放置されています。それとも樹形を整えてから定植されたものなのでしょうか。普通後者ですかね。めっちゃ曲がってる木とかあります。
ツルツルの幹が映える樹形にするには、やはり曲げが必要かと思います。ベランダで栽培するので当然鉢植え・盆栽になりますが、今のところまだ小さいので針金をかけたり誘引などもしていません。
さるすべりの木はあまり針金をかけたりしないようです。株が小さいうちでも、種まきから1年目でも新しい枝が1mぐらい伸びるので、1~1.5mぐらいで木のサイズを整えると良いかもしれません。剪定と誘引という感じでしょうか。
盆栽としてのさるすべり
調べてみるとさるすべりの木は盆栽としても楽しまれているようです。大きくせずにこじんまりとしたサイズで楽しむのもありですね。そうなるとベランダガーデンの設計を見直す必要がありますが、それもまた楽しそうです。
さるすべりの木に限らず、小型の盆栽にすればもっと多くの品種を栽培できるかもしれません。
さるすべりの剪定
さるすべりの木の剪定は花後剪定と休眠期剪定の2回、主な剪定のチャンスがあります。
花後剪定
花後剪定は花が咲いてから1か月後、花がらを取り去るのも兼ねて花から2~3節のところまで切り戻すのが基本なのだそうですが、自分はもう少し深く切り取りました。緑枝挿しするためです。
上記の通り花後剪定を行い、成功するとそれぞれの枝から脇芽が数本出てきます。そうすると枝数が初回開花時の1.5倍ぐらいに増えるので、さらに多くの花が咲くことが期待できます。
冬の強剪定
冬には必要に応じて樹形整理のための強剪定をします。我が家のサルスベリはその年に伸びた新しい枝に花が咲きます。そのため、ここでは木の基本的な姿を残して剪定してしまいます。
初めて強剪定した時はドキドキしたものですが、サルスベリは意外と丈夫なようで、無事に新芽も出てきました。
さるすべりにつく虫や病気
さるすべりの木にはアブラムシがたくさん湧いたことがあります。他の植物にアブラムシが付いたことは無かったので、我が家のアブラムシはこのさるすべりの木のせいで発生したと言ってもよさそうです。
アブラムシは水やりの時に毎回シャワーをし続け、さらに見つけ次第捕殺を続けたらいなくなりました。
さるすべりの増やし方
さるすべりの木は種から育てることができます。秋に入手した種を保管しておき、それを翌年の春にまきます。品種によっては初年度から花が咲きます。
さるすべりの木は挿し木でも増やすことができます。小粒の赤玉土などの挿し床を用意し、挿し穂を挿しておけば、比較的高確率で発根します。
まとめ
もともとベランダの計画にさるすべりはありませんでした。種をいただいたのも何かの縁と考え、これからも育てていくつもりです。ただ、あまり大きくするつもりもありません。大きくても1.5mぐらいでしょうか。本当は40cmぐらいに収めたいのですが、そもそも1年で1mぐらい枝が伸びるので、それも難しそう。盆栽の知識がもうちょっと備わったら考えてみようかと思います。まずは1.5m以内を目指します。
せっかくいろんな色がある花なので、各色そろえてみるのも良いですよね。でもどこかで種をいただけるでしょうか。園芸店に行けば鉢植えは売っているのでしょうけど、それより種から育ててみたいです。