台湾のちまきは日本と違う?! 端午節にちまきを食べる

雨降りが続いている台湾。梅雨なのでそれも仕方ありませんが、雨だと外出率が減ってしまい、家の中にいることが多いです。

さて、そんな雨降りの台湾ですが、先日「端午節」を迎え、みんなでちまきをたくさん食べました。

中華料理の代表「粽(ちまき)」

ちまきと言えば中華料理の代表的なものの一つで、笹の葉でもち米やその他の具材を巻いて、それを蒸したものを食べます。

ちまきの食べ方

笹に包まれているちまき。あまり慣れていない私はどうやって食べていいのかわかりません。

笹はタコ糸のようなもので縛られているのでまずはそれを取ります。

それから順に笹を剥いていくのですが、結構油っぽいちまきもありますし、もち米を使用しているからか、笹の葉にぴったりとくっついてしまっているものもあります。

とにもかくにも中身が見えるように笹の葉を剥いて、豪快にかぶりつきました。

でもこの方法、手はずっとべたべたするし、笹の葉からちまきが落ちそうになるし、なんだか正しい食べ方ではなさそうです。

そこで他の人がどうやってちまきを食べるのかを観察してみたところ、どうやら笹の葉を最初から全部剥いてしまって中身をお皿の上に出します。それをお箸で食べるようです。

なるほど、それなら先ほど自分がやった方法よりは食べやすそうです。

ちまきは笹を全部剥いて食べる方が食べやすそうです。

ちまきの温め方

今回のちまきは冷凍状態で手に入れました。ですので解凍して温めます。

解凍と温めは蒸籠で蒸すことで行いました。

どのぐらい蒸せばよいかわからなかったのでとりあえず20分ぐらい蒸したらちょうど良い加減に仕上がっていました。※たぶん調理済みのちまきでした。

なお、蒸籠を使わなくても蒸し器で蒸したら同じだと思います。

甘いちまき

ちまきと言えば、笹の葉に包まれているのはもち米を使ったおこわだと思っていたのですが、なんと甘いちまきもあります。

それが「水晶粽」。

水晶のちまきとでも言いましょうか、

水晶粽
水晶粽

もちもちプリプリのゼリー状の生地の中にあんこが入っていて、夏にぴったりのお菓子です。

小籠包にも甘いものがありましたが、ちまきにも甘いものがあるんですね。

歴史のあるちまき

ちまきが作られるようになったのは今から2000年も前の事なんだそうです。

由来を調べてみると屈原と言う方が出てきます。要約すると川に沈んだ屈原が魚やエビ、カニなどに食べられないように百姓がおにぎりを川に投げ込んだことから派生し、その後、川に投げ込んでもドラゴンに食べられてしまわないように植物の葉で包むようになったのだとか。

なお、昔はマコモダケの葉で包んだ「角黍」と、竹筒で包んだ「筒黍」があったそうです。

ちなみに台湾では現在、笹の葉で包まれたちまきを端午節に食べる習慣があり、竹筒に包まれたものは時期を問わず夜市などで食べることができます。

ちまきはもち米

ちまきはもち米を使っているため、とてもずっしりとしていて、腹持ちも良いように思いますが、あまりたくさん食べ過ぎるのも良くないように思います。

端午節ではそこかしこでご馳走になることもあると思います。でも食べ過ぎには要注意です。

日本の端午の節句との違い

日本の端午の節句と言えば5月5日のこどもの日。鯉のぼりを飾ったり、柏餅を食べたりしますよね。

「端午の節句」と「端午節」は基本的には同じような節句です。

しかし、台湾では鯉のぼりを飾ることはありません(鯉のぼり自体はおもちゃとして存在していて、年中販売されていますし、年中車につけている人もいます)。柏餅も台湾では見たことがありません。

それに台湾はこういった節句の場合は農歴(旧暦)を参照することも多く、2018年で農歴の5月5日に当たるのは6月16日でした。

ですので台湾の端午の節句は農歴の5月5日にちまきを食べる日でした。

台湾でちまきを食べよう

台湾でちまきを食べるには、店員さんに日本語で「ちまき」と言ってもおそらく通じません。

中国語でちまきは「粽子」です。読み方はゾンズです(ゾにアクセント)。日本語でちまきは漢字の「粽」のようなので、似ていますね。

実際、台湾でちまきは年中販売されているのですが、消費量が最も多くなるのがこの端午節だと思います。

さらに、この時期は市場へ行くと自分でちまきを作る人のために笹の葉も売られています。自分で作ってみるのも楽しそうです。

最後に

日本で5月5日の端午の節句を迎えても柏餅など食べたこともなければ、鯉のぼりも家にありませんでした。

端午の節句以外の節句についても、特段何をするわけでもない家で育った自分には、台湾で様々な節句のイベントを堪能できることは嬉しいことでもありますし、次の世代にも継承していきたいことです。

せっかくですので、今からでも日本の節句など、伝統行事の中から自分でできることをやってみるのも良いかもしれません。餅つきとか、十五夜とか。

さて、端午節の連休も終わり、通常モードです。