カニステルを発芽させる方法

南国フルーツのカニステル。エッグフルーツと言った方がわかるでしょうか。相も変わらずベランダでいろんな種を発芽させておりまして、今回はカニステルのお話です。

冬に食べ、春に発芽したカニステル

カニステルの果実

今まで、種はタイミングさえ合えば2週間程度で発芽するものが多かったです。だからカニステルもそのぐらいで発芽するかと思ったら全く発芽せず。時期が1月だったのでタイミングが悪かったのもあるかもしれません。いや、普通南国フルーツの種を1月に発芽させようとはしないのかもしれません。正直あまり期待もしていませんでした。

予期せぬところから発芽したカニステル

カニステルの種を植えたポットも処分して、土はすでに別の植物で使われていました。そのため、他の植物を植えていた鉢から突然見たことのない芽が出てきて驚いたものです。時期は4月ごろ。ちょうど暖かくなってきた春に発芽したんですね。つまり、冬に入手した種も、春になってから発芽するということですね。今まで発芽に失敗してきた他の植物の種ももしかしたら春になるまで待てばよかったのかもしれません。

カニステルはエッグフルーツ

カニステルの味を一言で表現するなら果実版のサツマイモと私は言っています。触感も似ています。果物を中国語では水果と書きますが、カニステルは滴るような果汁は感じられず、それこそ芋のようなんです。

台湾ではカニステルを「蛋黃果(卵の黄身の果物という意)」や「仙桃」と呼んでいます。

私自身があまり食べないのにこんなことを言うのもおこがましいのですが、台湾旅行でタイミングが合えばぜひ食べてみてほしい果物の一つです。うまい、まずいは人それぞれではありますが、百聞は一見に如かず、何事も経験が大事でございます。私自身、旅行に行く時は普段とは違うもの、現地の物を食べるようにしています。

なお、熟すのを待ってから食べる物なので、ちょっと柔らかくなったものを自分で選ぶか、可能なら果物屋さんで今日食べるのにどれがいいかを聞いた方が良いと思います。

アビウと勘違い

発芽当初、掘り起こした種がアビウの物に似ていたのでてっきりアビウかと思っていましたが、後日アビウも発芽させたことで、これが間違いなくアビウではなく、似ているカニステルだと発覚しました。

アビウとカニステルは同じアカテツ科。種の形も発芽の様子も葉の形も非常に似ています。違いと言えば、アビウの葉や茎は毛深いのに対し、カニステルはツルツルということぐらいでしょうか。

今、我が家のベランダにはアビウが1株とカニステルが1株あります。

カニステルの発芽方法

カニステルの種は茶色い殻に覆われていて、それが割れて根と芽が飛び出してきます。当時、私は何も気にせずに種をそのまま土に植えていました。それが数か月経って春に発芽した感じです。

固い殻なので、アビウの例で考えれば、固い殻を取った方が発芽は早いのではないかと思います。今回は土に直接植えましたが、例えば最初に中身を傷つけないように殻を可能な限り剥いて、それを湿らせたキッチンペーパーで包んで室温に置いておけば発芽も早かったのではないかと思っています。

焦らない方は土にそのまま植えても春には発芽するのではないかと思います。

カニステルに使った土

土は一般の培養土を使っていますが、結構カラッカラになるまで水やりをしなくても元気です。もう木が強いんだと思います。水はけは良い方が良いと思います。ただ、我が家では赤玉土などは使わず、普通の培養土で栽培しています。植え替えをするとしても今は普通の培養土か使い古しの土に土壌改良材を入れて使おうと思っています。

植え替え

植え替えるカニステル

カニステルは2022年7月、夏に植え替えしました。理由は小さな鉢で発芽して、結構勢いよく成長していたからです。

常緑樹なので春先の植え替えが良いのではないかとは思いますが、夏の植え替え後も枯れることはありませんでした。

カニステルの木は丈夫な印象

種から育てているカニステル

発芽したものをしばらく経ってから移植した際、根をいくらか切ってしまったようなのですが、それでも元気に育っていきました。

4月に発芽し、10月ぐらいまで生長を続け、11月ぐらいに生長が止まって休眠期に入った感じです。

ここ台湾は気候的にはカニステルの生育に適しているのではないかと思います。アビウに比べれば低温にも強いそうですし、3年目ぐらいから実をつけることもあるとか。

冬越し

冬はベランダに置きっぱなしでも問題なかったようです。ただ、我が家は台湾にあるので、日本の多くの地域よりは暖かいと考えられます。

摘芯

摘芯したカニステル

2023年春に摘芯をしましたが、枯れることもなく、枝の数が少し増えました。

台湾で栽培されているものは大体沖縄などにもある

台湾で栽培されているものは、気候の似ている沖縄でも栽培されていることが多いです。マンゴー、パッションフルーツなどもそうです。このカニステルも沖縄で栽培されているのではないかと思います。実際にネットで調べてみたら結構ありました。

緯度が近いから気候も似てるんですよね。与那国島は距離も非常に近いです。

カニステルに付く害虫

カニステルには特に新芽部分にアザミウマ(スリップス)が付くことがあります。アザミウマが付くと新しい葉が食害されて生育が阻害されるので、見つけ次第捕殺するとともに、様々な忌避剤をスプレーしています。

最後に

我が家はマンションの一室なので、栽培場所はベランダになります。冬でも10℃を下回ることは稀な地域なので、室内に入れることは想定していません。

日当たりも制限されるベランダでの栽培でどこまで大きくなってくれるのか、また、それだけではなく種から育てる実生苗ということで、将来花が咲くのか、実ができるのかもわかりません。ただ、発芽は楽しいです!

これからもお世話していきます。