バラ科植物の種が欲しくてバラ科植物の一つであるアーモンドの種をネット通販で入手しました。目的はもちろん発芽させることなのですが、大量に手に入ったので自分で炒って、食べてみようと思い立ちました。
目次
生のアーモンドを入手しました
今回入手したのは生のアーモンド。食用の「スイートアーモンド」ですが、入手したのは発芽させて育てるためでした。というのも、今ベランダに少しずつバラ科植物を増やしていて、しかも可能であれば種から育てたいということをしているからです。
アーモンドと言えばナッツ類で食用の物を真っ先に思い浮かべますが、実はアーモンドはバラ科の植物でもあり、桜によく似た花が咲くため、もしもベランダで開花したら花見が楽しめるなと考えました。
苗を買っても良かったのですが、せっかくなので種から挑戦してみたいと思いました。
そして今回の本題である生、半生、ローストの3状態でそれぞれ食べてみました。
アーモンドの種類
アーモンドにはいくつか種類があります。ネット通販を見ていたところ、よく売られているのはNonpareil(NP)と呼ばれる品種と、Carmelと呼ばれる品種でした。
これらはいずれもスイートアーモンドと呼ばれています。NonpareilもCarmelも食用として販売されていました。
ネット通販では他に園芸用途の「アーモンドの種」も売られていましたが、今回は食用のスイートアーモンドを購入することにしました。
今回入手したのはスイートアーモンドCarmel種の生アーモンドで、サイズは25-27と表記がありました。これは1オンス当たりの数量を示していて、数字が大きいほどアーモンド一粒の大きさが小さくなります。
生スイートアーモンドの入手先
今回の生スイートアーモンドはネット通販で入手しました。
農協が運営する近所のスーパーでも生スイートアーモンドは売られていたのですが、比較的高価だったため、今回はネット通販を利用しました。
生アーモンドの保存方法
購入先からの情報で、生アーモンドは冷蔵した方が良いとのことだったのでその通りに冷蔵しておきました。
生であるため、いわば生の果物や野菜をそのまま常温に置いておくのと同じように腐敗したりカビたりということがあるようです。
アーモンドには毒がある?
アーモンドはバラ科植物です。バラ科植物の種にはアミグダリンと呼ばれる毒性の苦味物質が含まれます。
また、フィチン酸という消化不良を起こす可能性がある物質が含まれています。
アミグダリンは毒
スイートアーモンドの種にも若干含まれるようですが、同じアーモンドのビターアーモンドに含有されるアミグダリンの量よりもスイートアーモンドに含有されるアミグダリンの量の方が少ないのだそうです。さらに焙煎するとその化合物は減少するようです。
ビターアーモンドはスイートアーモンドに比べてアミグダリンの含有量が多く、体に毒です。ビターアーモンドは食す目的よりも、その香りを利用することが多いようです。
フィチン酸で消化不良
アーモンドに限らず、多くのナッツ類にはフィチン酸という成分が含まれており、そのフィチン酸が体内でフィチン酸塩となるのだそうです。
フィチン酸塩は消化が難しく、消化不良を起こす可能性があるのだそうです。ただ、フィチン酸は一晩~12時間程度アーモンドを浸水させておいたり、ローストすることで減らすこともできるのだそうです。
アーモンドに含まれる脂質
アーモンドに含まれる脂質も消化不良を起こす可能性があるそうです。
食物繊維も豊富
食物繊維も豊富で、それも腸内環境に影響を与えることがあるようです。もっとも、少量なら体にとって良い作用をもたらすとする紹介も目にします。
アーモンドの煎り方、煎り具合
アーモンドの焙煎にはステンレスフライパンを使いました。
手に入れたアーモンドがキレイな物なのかわからなかったので、まずはざっと水洗いし、それを直接フライパンに入れて極弱火で焙煎していきました。
焙煎時間はおおむね15分。多少パチパチと言い始めるぐらいまで焙煎し、その後フライパンから出して冷ましました。
15分で大丈夫だろうかと心配になって食べようとしたのですが、非常に熱く、火傷しそうになりました。そこで、自然に冷えるのを待ち、再度食べてみたところ、なんだかカリッとはしていなくて、フニャッという感じでした。
私の知っているアーモンド(市販のアーモンド)はもっとカリッとしています。どうやら焙煎時間が短かったのだと考えてさらに追加で15分焙煎しました。
追加の段階ではパチパチという音が聞こえなくなるぐらい、15分かけて再度焙煎しました。最初の15分と合わせると、一度冷やす工程を挟みましたが、合計30分かけて焙煎した計算になります。
15分+15分焙煎したアーモンドはさすがにカリッとしていて、食感は覚えのある感じになりましたが、味がどうも香ばしすぎました。むしろ一部焦げていました。どうやら焙煎時間が今度は長すぎたようです。個人的な好みで言うと悪い味ではないのですが、市販のアーモンドとは違う味になりました。
まだ半分残っているので、次回煎る時はもっと弱い火で、じっくりと煎っていこうと思います。
半生のアーモンドは食べられる?
半生だろうと完全ローストだろうと、ビターアーモンドは食べられません。
15分だけ煎った状態の、半生でカリッと感が弱い自家焙煎スイートアーモンドをポリポリ食べていたのですが、その日から数日間胃腸の調子が悪くなりました。数量にしてたぶん30個ぐらい食べたと思います。そのため、胃腸の弱い方は半生でスイートアーモンドを食べるのはやめた方が良いと思います。
スイートアーモンドは生にしても半生にしても、特段苦味なども感じなかったのでポリポリと食べ進められます。そのため、私のようについ食べ過ぎるなんてこともあるでしょう。
胃腸の調子が悪くなった原因が半生であったことと断定することは難しく、半生はよくないとは言えませんが、個人的にはしっかりローストしたものを、消化不良に気を付けながら適量食べるぐらいにしたいです。
生のアーモンドは食べられる?
ビターアーモンドは食べられません。
スイートアーモンドの場合も、特に私のように胃腸の弱い方の場合、食べ方によっては消化不良を起こすなど、あまり食べすぎることはよくないのではないかと思っています。
ローストする行為は消化不良を発生させると考えられる物質を減らす効果もあるそうで、その過程を経ていない状態の生のスイートアーモンドは消化不良を起こす可能性のある物質がローストのスイートアーモンドよりも多い状態になると考えられます。
そのため、胃腸の弱い方は消化不良を起こす心配の少ない状態で、適量を食べるようにした方が良いと思います。
生のスイートアーモンドの味
私が入手した生アーモンドはCarmel種で、スイートアーモンドの一種です。それを1つ生で食べてみました。
生でスイートアーモンドを食べてみたところ、カリッとはしていませんでした。多少しっとりしている感じで、味は甘味を感じました。そしてさらにかみしめるとミルクのような濃厚な味を感じました。
最後に
生のアーモンドを生、半生、ローストの3つに分けて食べてみました。結果的に何を食べても消化不良を起こしてしまったので、どんな食べ方をするにせよ、消化不良には気を付けた方が良いなと思いました。具体的には食べる量を適量に抑えるなどの対策が必要です。
ビターアーモンドは毒性の物質であるアミグダリンをスイートアーモンドよりも多く含むため、そもそも食用には適しません。
スイートアーモンドは生の状態がもっとも消化不良を起こしやすく、半生、ローストになるにつれて消化不良を起こすと思われる物質フィチン酸は減っていきます。それから浸水でもフィチン酸は減るので、フィチン酸をうまくコントロールし、食べすぎなどに気を付ける必要があります。
なお、発芽には失敗しました。何個も実験しましたが、何をしても発芽はせず、すぐに腐ってしまいました。食用アーモンドで発芽させようというのは間違いと言えば間違いなのですが、何とも悲しい結果となりました。せめて残りは浸水し、上手に焙煎して食べたいと思います。