ベランダのリンゴの木に針金をかける方法

我が家のベランダには種から育てているリンゴの木があります。そのリンゴの木の樹形を作るために針金をかけました。今回はその方法などについて書きたいと思います。

ベランダのリンゴの木に針金をかける

ベランダにある植物のいくつかに針金や紐をかけました。見様見真似で間違ったことも多そうですが、とても楽しいです。

針金をかける理由

植物に針金をかけると聞くと、盆栽のようなものを想像する方も多いと思います。盆栽の場合、樹形を整えるために針金をかけることがあります。私もベランダにある桜に針金をかけて枝を曲げて、いわゆる「曲げ」をつけて樹形を整えたりしています。

針金に限らず、樹形を整えることは見た目の美しさだけでなく、収穫のしやすさ、各種作業の利便性向上のために行われることもあります。樹形を整える方法も針金をかける方法のみならず、ひもなどで誘引する方法もあります。

紐ではなく針金をかけるメリットは、造形の自由度が高いことにあります。紐だと一方向に引っ張ることしかできませんので、例えば複数の方向に引っ張りたい場合は紐も複数必要になり、さらに誘引するために引っ張る石とか壁とかが必要になります。その点針金は適切な太さの針金を使えば1本ないしは2本ぐらいで自由に枝を曲げることができます。

針金の材質や太さ

針金の材質はアルミや銅が一般的。私はアルミを使っています。最初間違って鉛線を買ってしまいましたが、鉛はダメでした。しっかり固定できません。針金をかける場合、アルミか胴の針金を用意するとよいです。

針金の太さはいろいろです。基本的には枝の太さの1/3程度のものが良いようですが、かなり固い枝の場合、それでは曲がらないこともあります。これは樹種にもよるでしょう。桜は固いです。この場合、方法としてはもっと太い針金を選ぶということもできますが、そうじゃなくて先ほどの針金を2回巻くという方法も使われるようです。というのも、太い針金ほど針金自体を曲げるのに大きな力が必要になるからです。つまり、一度曲げてしまえば戻るときに多くの力がいるため、戻りにくいということになります。扱いやすい太さのものを用意して必要に応じて巻き数を調整すると良いように思います。もちろんあまり細すぎるのも考え物ですが。

実際、枝に沿って針金を蒔いていく時、針金が固いとなかなかきれいに沿わすことができません。針金を巻くのも技術が必要で、経験を積むしかありません。

ベランダにあるリンゴの木について

今回針金をかけたのは種から育てているリンゴの木です。先日、ずいぶんと長く伸びてしまった主幹をバッサリと切ってしまったのですが、思惑通りに枝が出てきてくれたのでそれの整枝です。

枝が出てきてもやはり真っすぐ上に伸びていきます。鉢を斜めにして、針金で強引に横方向を向かせることで樹形を整えます。リンゴは結構枝が固くなるのが早い印象です。ですので、柔らかい新芽のうちに針金を巻くことにしました。

とはいえ、新芽は非常にセンシティブ。いや、ナイーブ。優しく優しく、家にあった一番細い針金で、進行方向をちょっとだけ邪魔してあげました。針金を巻く過程で新芽をダメにしてしまうようなことがあれば大変です。慎重にことを進めました。

鉢植えと盆栽の違いによる樹形づくりの違い

リンゴ畑のリンゴの木は針金で樹形を整えるようなことはしていないようです。主に剪定や誘引で樹形を整えたり、実がつきやすいように工夫されています。経験のなせる業です。

鉢植えの場合も収穫を期待するなら何も盆栽のようにくねくねさせる必要はなく、針金をかける必要はないでしょう。針金をかけるのは盆栽のように、見た目を作り、芸術作品として作る場合が多いでしょう。

針金をかける時期と外す時期

具体的に何月に針金をかけると良い、というよりも、対象となる木の成長具合によるというのが回答ではないかと思います。

完全に木化し、幹が太くなってからではなかなか幹が曲がらないので針金をかけたところで整姿は難しくなります。かといって、絶賛成長中の枝に針金をかけて一定期間そのままにしていると、針金が食い込んで跡が残るという残念な結果になることもあります。

これは個人的な意見ですが、まだ枝が完全に固く成りきっていない時期に枝に針金が食い込まない程度の期間だけ針金をかけるというのが良いのではないかと思います。そうなると必然的に春先になります。

太くなってしまって針金をかけても曲がらないような枝は切り落としてしまって、新しい枝を活かすというのも方法としては有りだと思います。

リンゴ以外の樹木

この針金の考え方は他の樹木でも共通ではないかと思っています。例えば梅などにも針金をかけたことがありますが、その時もやはり柔らかい時期に針金をかけ、樹形が落ち着いたら(曲げが付いたら)針金を外しました。

まとめ

今回はベランダのリンゴの木に針金をかけました。本格的な盆栽のような形ではなく、新芽の進路を妨害する程度ですが、いまのところは多分OK。新芽が痛んでいないことを祈るばかりです。