大豆を使った豆乳が幅を利かせている台湾であえてアーモンドからアーモンドミルクを作ってみました。そして手作りするコスパ、意味について考えてみました。
目次
台湾で人気の植物性ミルク
私の住む台湾では植物性のミルクが大人気で、特に大豆を使った豆乳は老若男女に愛される飲み物の一つです。
日本でも流行ったタピオカミルクティーよりもむしろ台湾では豆乳が愛飲されている印象すらあります。
台湾では多くの植物性ミルクが販売されていて、特に豆乳は多くの人に親しまれています。
台湾の朝食と一緒に飲む植物性ミルク「豆乳」
台湾で生活していると豆乳を飲む機会が非常に多いことに気が付きます。私の場合は特に朝食と一緒に豆乳を飲むパターンが多いです。
日本にいたときは豆乳を飲む機会がそれほど多くありませんでしたが、台湾では違います。砂糖入りの豆乳、無糖の豆乳、冷たい豆乳、温かい豆乳、そして鹹豆漿(しょっぱい豆乳スープ)もあります。
植物性ミルクを飲む目的は?
植物性ミルクは健康や美容目的で飲まれます。つまり、原料に含まれている栄養素や食物繊維、オイルなどを目的としています。
また、牛乳を飲むと腹痛を起こしやすい方の中で、ミルクを飲みたい方が植物性ミルクを選択されることもあります。
複数ある植物性ミルクの中から、自分の目的に合った栄養価の高い植物性ミルクを飲むと良いと思います。
主な植物性ミルクは5種類
植物から作られたミルクには大豆から作られる豆乳をはじめ、いくつかの種類があります。
メジャーなところだとココナッツミルク、ライスミルク/玄米ミルク、オーツミルク、豆乳、そして今回のテーマとなるアーモンドミルクです。
台湾の凄いところは、これらのほとんどがコンビニで手に入ることです。ココナッツミルクはコンビニで見たことがありませんが、スーパーで売られていますし、コンビニにおいてはライスミルク、オーツミルクなどがあり、当然豆乳はもはや定番のレパートリーで、アーモンド&ピーナッツミルクなどでアーモンドミルクの類するものも販売されているのを見たことがあります。
台湾旅行は観光名所を回ったり、夜市に行くのも良いですが、コンビニやスーパーに行くとその場所の生活を垣間見ることができます。
これまで台湾で生活してきて、台湾の方は健康意識が高いという印象があります。こういった植物性ミルクも特に健康意識が高い方が買うようで、事実、私も健康意識の高い知人からいただいたことがあります。
近隣のコンビニでは問題なく手に入るので、ここ台湾ではいくつかのスーパーやコンビニを回っても売っていないということは通常発生しないかと思います。
アーモンドミルクとは
文字通りアーモンドミルクとはアーモンドから作られたミルクです。アーモンドをすりつぶし、その搾り汁から作られます。
基本的にはアーモンドと水から作られるので植物性のミルクの一つです。ミルクと付いていますが、一般的なアーモンドミルクに動物性のミルクは入っておりません。
アーモンドミルクは家でも簡単に作ることができます。実際に私も何度か作ったことがあります。
フルーツミルクはフルーツ+牛乳
いちごミルクやバナナミルクなどは牛乳と果物のフレーバーや成分などが足されて作られた加工乳であるため、植物の名前は入っていますが、ミルク部分の主原料が植物ではないことが一般的です。
個人的にはフルーツミルクも好きですが、今回は植物性ミルクのお話です。
植物性ミルクは手作りすることもできる
植物性ミルクの作り方はほぼ同じで、原料と水を混ぜ、それをミキサーにかけて繊維を濾せば完成です。濾すか濾さないかは好みによります。
植物性ミルクを作る際の注意点
豆乳の大豆やライスミルクの米、オーツミルクのオーツ麦など、生食に適さない原料は加熱処理されたもの(オーツ麦ならロールドオーツなど、米なら炊飯後の白米)を使用したり、豆乳のように大豆をゆでて加熱する作業が必要になります。アーモンドは浸水処理をされます。
アーモンドミルクの材料
これまでに何度かアーモンドミルクを手作りしたことがあります。ものすごく簡単です!おすすめの分量は以下の通り。
- 生アーモンド 100g
- 飲料水 200ml
生アーモンド100gに水200mlではかなり濃厚なアーモンドミルクを作ることができます。その方がうまい!濃厚な方がおいしいです。
生アーモンド100gに水500mlで作ったこともありましたが、かなり薄く、飲みごたえがありませんでした。ただ、この方がコスパは良いです。
アーモンドミルクには生のアーモンドが良い?
アーモンドミルクのレシピの多くが生のアーモンドを使っているのは、生のアーモンドの方が栄養価が高いと言われるからです。
ただし、生のアーモンドには消化不良を起こすと言われる物質も含まれているので、それを取り除く浸水などの作業が必要です。
生アーモンドは本当に生?
私が使用した「生杏仁果」と書かれていた商品は、発芽させようと湿ったキッチンペーパーで包んでおいたのですが、なぜか全く発芽しませんでした。いや、さすがにここまで全くうんともすんとも言わないケースはそう多くなく、しかも二、三日でてきめんに腐ってしまいました。
考えられることは2つあって、1つは超長時間放置されていたアーモンドをパッケージングしたというものと、もう1つは実は低温で短時間ローストされているが、特段記載はしていないケースです。
そもそも完全に生のアーモンドがそんなに日持ちするとも考えられず、殺菌や殺虫などの目的で低温ローストをされていたのではないかと推測しています。
アーモンドミルクの作り方
- 生アーモンドを分量外の水(大体アーモンドの重量の4倍程度)に一晩浸けておく
- 浸していた水を捨て、生アーモンドをきれいな水で洗い、分量に記載している飲料水を加える
- バーミックス(刃はニューミンサー使用)で1~2分程度、状態を見ながら粉砕する
- 濾し網や濾し布などで生アーモンドの搾りかすを取り除けば完成
濾し布があれば、濾し布を使用した方が細かな粒まで濾すことができて良いと思いますが、我が家にそんな優れた布はなく、私は栗きんとんでサツマイモを裏ごしするときに使用している網を使ってアーモンドのカスを取り除きました。多少粒が残りますが、それでもかなり取れました。
アーモンドミルクを作るための生のアーモンドには腹痛を起こす可能性のある成分が含まれています。そのため浸水処理をしています。8時間~12時間浸水処理をすると良いとされ、実際8時間浸水させてから作ったアーモンドミルクをコップ一杯飲んでも腹痛は起きていません。
作業時間は15分
ここでは200ml~500mlのアーモンドミルクを作るのに必要な時間を考えてみます。
夜、寝る前に生アーモンドを洗ってから浸水処理するのにおそらく5分もあれば十分です。
翌日、再度生アーモンドを洗ってから飲料水を入れ、ミキサーで粉砕し、裏ごしして搾りかすと分離する作業がおそらく10分程度。
となると合計で15分程度あれば作業が完了する計算になります。
手作りアーモンドミルクのコスト
アーモンドミルクの原価はアーモンドと飲料水の比率によって変わります。飲料水の比率を高めれば高めただけ原価は下がりますが、同時に味も薄くなります。
水を原価0円だと考えた場合、アーモンド600gが約680円でしたので、以下のような計算になります。
- アーモンド100g:飲料水200ml → コップ1杯(200ml)あたり約113円
- アーモンド100g:飲料水500ml → コップ1杯(200ml)あたり約45円
これらに人的コスト(人件費)や本来は水の値段が上乗せされます。
市販の植物性ミルクの値段
市販されているアーモンドミルクの値段は以下の通りです。
- アーモンド効果(日本のネット通販):約87円(197mlあたり)
- アーモンド効果(台湾のネット通販):約180円(197mlあたり)
- KIRKLAND(日本のコストコネット通販):58円(200mlあたり)
- KIRKLAND(台湾のコストコネット通販):約59円(200mlあたり)
お店や時期によっても金額は変わると思いますが、記事執筆時の価格は上記の通りでした。台湾元は日本円に記事執筆時のレートで変換しています。
アーモンドミルク以外の植物性ミルクの価格は以下の通りです。こちらはすべて台湾での販売価格です。
- オーツミルク 光泉(台湾のセブンイレブン):約92円(200mlあたり)
- ココナッツミルク SASAYA(台湾のネット通販):約56円(200mlあたり)
- ライスミルク 統一陽光(台湾のセブンイレブン):約56円(200mlあたり)
- 豆乳 統一陽光(台湾のセブンイレブン):約56円(200mlあたり)
なお、台湾では植物性ミルクと脱脂粉乳を混ぜた飲料や、アーモンドとピーナッツを混ぜた植物性ミルクなどもあります。
手作りのコスパは高くない
人的コストと水のコストを無視した場合、市販のアーモンドミルクと同等もしくはそれを超えるコストがかかる場合もあれば、コストが低くなることもあります。
薄く作れば薄く作っただけコスパはよくなりますが、その分味は薄くなっていきます。手作りする場合は好みの濃さを探してみるのも楽しいと思います。
手作りするメリットとデメリット
自宅で作るアーモンドミルクなら砂糖不使用、完全無添加で作ることもできます。自宅で手作りする方はこれが理由でしょう。
デメリットは決してコスパが高いわけではないということと、簡単とは言え、作る手間がかかることでしょう。
そもそもアーモンドミルクを飲みたい人は健康意識の高い方とか、単に味が好きな方がほとんどだと思われます。
意識高く、たまに作るのはありだと思いました。
最後に
植物ミルクが簡単に手に入る台湾であえてアーモンドミルクを作ってみました。手間とコストを考えると、まずは市販の物からはじめて、意識が高まってきたら(続けられそうだったら)手作りに切り替えたり、時間がある時は手作りするなどすると長続きするかもしれませんね。