ベランダで台湾の富士櫻を育てています。2021年春は残念ながら花が咲かず、2022年に期待をしているところなのですが、過去の様子から、今後を予想してみたいと思います。
2021年春は開花しなかった富士櫻
2020年の春に購入した桜の木。台湾のベランダで育てています。名前は「富士櫻」と書かれていました。ピンク色の花が咲くようです。
もともとはマメザクラとも言われる富士桜だと思っていたのですが、どう調べても見た目が違く、さらに調べを進めていく中で、台湾の富士櫻と書かれる桜と、日本の富士桜は別物なのだということがわかりました。
そもそも販売されているときのサンプル写真(花の様子)を見て、家族が「これがいい!」と言って選んだものなので、それがどんな種類なのかはそれほど問題にはなりません。とはいえ、育て方、環境の適応性などは気になるところ。
結論から言えば、そもそも台湾は日本の多くの地域よりも暖かいため、台灣山櫻花など、一部の桜を除いて環境は適していないとのことです。街が率先して桜を植樹している例もありますが、大失敗した例も聞いたことがあります。
苗の様子を見ると2020年に接ぎ木したようで、まだまだ幹が細く、さらに木化が始まったばかりという感じでした。それが2021年に咲くかと言えば、やはり咲かなくて当然かなと今は思っています。当時は悲しくて仕方なかったですが。
2021年も暮れになりましたが、2021年の間に幹も太くなり、木化もさらに進みました。
2021年春は近所でも桜の開花状況が芳しくなかった
聞けば、2021年春は各所で桜の開花が芳しくなかったそうです。日本でも暖冬になると開花がそろわないということがあるそうで、それは低温状態が続くことで休眠が打破されるという仕組みが、暖冬によってうまくいかなかったということなんだそうです。
探せば街にも桜の木はいくらか存在します。その多くは台灣山櫻花です。赤の強い桜です。確かに2021年春は観賞する間もなく桜の季節が終わってしまったような感覚でした。
開花の時期についてもよく把握しておく必要があります。例えば先ほどの台灣山櫻花はおそらく1月に咲きます。早いです。というのも、富士櫻の台木には台灣山櫻花が使われることが多く、おそらく我が家の富士櫻も例外ではありません。
2021年の1月を振り返ってみると、頭頂部(つまり富士櫻の部分)には季節外れの新葉が。これはのちに枯れていきました。2020年末、早くに落葉しすぎてホルモンバランスが崩れたために12月に出てきてしまった新芽だと思われます。台木の部分(つまり台灣山櫻花の部分)に変化はありませんでした。
そして2月に入ると、台木部分からひこばえが出てきました。桜は品種にもよりますが、葉が無い状態で花が咲き、その後葉が出てきます。そうであれば、2月に新芽が出てきた台木部分に花が咲くと考えた場合、当然2月よりも前で、おそらくは1月に開花するものなのだろうと考えられます。
同様に、上部(富士櫻)の部分は3月に入ってから新芽が出てきました。つまり、富士櫻はおそらく1月末~2月ごろに開花するものなのだろうと考えられます。
氷を与えて温度を下げる工夫
台湾の平均気温は高い。今冬(2021年末)は寒い日が多いと言う方も実際にはいますが、それでもやはり10℃を下回る日は少ない。そんな中、2022年の開花を期待している私としましては、何とか休眠打破させる必要があります。
実はまだ葉が完全に落葉していないので、そもそも休眠しているのかはわかりません。正しい判断かはわかりませんが、これらの葉はそろそろ取ってしまうつもりです。そして、すでに開始していますが、根元部分に毎日氷をまいています。こうすることで少しでも外気温を下げようという試みです。
苗が1本だけなので氷を与えた場合と与えなかった場合で検証のしようがないのが残念なところです。とにもかくにも花を咲かせたい。そのためにできることをやっています。
台北の気温はここ数日16~18℃程度。休眠打破は8℃程度の気温に40日間ぐらいさらさなければならないそうです。大型の冷蔵庫があれば、そこに桜を入れるのが一番良いですが、当然それが実現できるような素晴らしい冷蔵庫は我が家にはありません。
そういえばイチゴ農家の方が、苗を冷庫に入れることで出荷時期を調整するというのを聞いたことがあります。これも休眠打破なのかもしれません。
結果がわかるのは1月か2月
すでに今日は2021年12月30日、年末です。このベランダの富士櫻が咲くのか咲かないのかは早くとも1月、遅いと2月にならないとわかりません。とはいえ、2021年春から待ち続けた開花なので、残すところ1~2か月というのは、今までに比べれば短く感じます。あと少しの我慢です。
最後に
花芽か葉芽かはわかりませんが、芽は去年よりたくさんついています。これが咲くのか新葉が出てくるのか、大いに期待したいと思います。