【台湾コロナ】感染者数は200未満に それでも安心できないワクチンの低接種率

日本では高齢者以外(18~64歳)にもワクチンの接種が始まったと聞きました。予約方法はLINEとWEB。少しずつ前進している感じがします。

台湾の新規感染者はここ数日200名を下回っていますが、緊張が解けている感じはありません。死者は毎日10名以上で、本日の発表では新しく亡くなった方の中には30代の方もいたそうです。若者も命を落とす可能性があると聞き、緊張感が高まった方もいると思います。

台湾コロナの現状

以下は台湾におけるここ最近の新規感染者数と累計感染者数です。

  • 6/8 219(累計11694)
  • 6/9 275(累計11968)
  • 6/10 266(累計12222)
  • 6/11 287(累計12500)
  • 6/12 251(累計12746)
  • 6/13 175(累計12921)
  • 6/14 185(累計13106)
  • 6/15 135(累計13241)
  • 6/16 170(累計13409)

居住地にもよるかもしれませんが、感染者が陽性と診断される前、どこへ行き、どんなことをしたのかが陽性者が現れるたびに都度発表されています。例えば以下のような感じです。

  • 5/28 11:00-11:30 ○○スーパー(○○大通り店)
  • 5/29 10:30-11:30 スマホキャリアA(○○店)
  • 5/29 13:00-14:00 火鍋屋○○(○○路)
  • 5/30 13:00-14:15 A病院救急受診(特設検査場)
  • 5/31 09:00-14:02 発熱後B病院簡易検査で陽性判定(陰圧感染隔離室)
  • 5/31 14:02    PCR陽性通知

さらに接触した可能性のある人(家族〇名、職場〇名、友達とその家族〇名、顧客2名(○○市)、合計〇名)の人数が発表され、通常はこれらの人々も隔離されたと発表されます。

毎度この通知を見るたびに思うのですが、結構みんないろんなところに行ってるんですよね。いや、そうやっていろんなところに行っている人が感染しているだけで、ほとんどの人は外出していないのかもしれませんが。

ワクチンの接種率

5月末の時点で台湾におけるワクチンの接種率は2%未満でした。6月に入り、今では3%を超えたようです。増えているとはいえ、まだまだ安心できる数字ではありません。圧倒的に足りていないと言えるでしょう。

現に、私のまわりのお年寄りの接種率もやはりかなり低い。医療関係者は徐々に接種完了者が増えてきました。やはり医療関係者は優先されるべきです。

なお、日本の接種率は14%強とのことです。

コロナウイルスの感染警戒レベル「第三級」

台湾ではコロナウイルスの感染に対して今、警戒レベル「第三級」という水準を発表しています。これは、以下のような行動を強いるものです。

  • 外出する際は必ずマスクを着用すること(着用していない場合は罰金の可能性がある)。
  • 室内5人以上、室外10人以上で集まらない(一緒に住む家族は除く)
  • お店や公共の機関では人の流れをコントロールする(マスク必須、ソーシャルディスタンスを保つ)
  • 一人一人が自分で健康管理し、症状がある場合は病院へ行くこと
  • レジャー施設や教育施設は閉鎖(違反施設は厳罰)
  • 店内での飲食禁止。すべてテイクアウト。レストランや市場は人の流れのコントロールを強化。買い物客はできるだけ1回でまとめ買いし、外出の機会を減らすこと。
  • 結婚式や葬式は開かない。
  • 宗教系の集会も禁止。集会場も閉鎖。
  • 企業は社員および職場の衛生管理に努めること。また、在宅ワークやフレックスタイムの導入など、人が密集しないような施策を講じること。
  • 公共の場、公共交通機関は消毒を強化
  • 入院病棟は来訪は1名のみ。ほかは禁止。介護病棟への訪問は禁止。また、入院者入所者の不必要な外出は却下し、門限管理も厳格化する。さらに毎日体温および健康状態を管理すること。

これは「第三級」ですが、「第四級」になるとロックダウンとなるようです。ロックダウンの定義は各国で異なるようですが、おおむね「絶対に必要な外出以外は外出禁止」や「PCR陰性の証明書を持っていない限り、その都市から出られない」ということのようです。

台北市は単独で都市封鎖の演習を行おうと考えているそうです。内容としては例えば「模擬的に商店を閉めること」や「市民の外出制限」、「大量の遺体処理などの状況を想定した行動」などが含まれているそうです。しかしながらこれには反対意見もあるようで、例えば隣の新北市の市長は台北市単独でやるのではなく、中央政府の指揮の下に行動すべきだという考えを示しています。

もっとも、台北市長はすでに「自発的なロックダウン」を提唱し、必要のない限り外出をしないように呼び掛けています。

ロックダウンによる影響

もしもロックダウンになり、外出が厳しく制限された場合、多くの企業が倒産するのではないかと思います。影響は甚大。しかし、それもやむなしと判断されてロックダウンは発令されるのでしょう。台湾は今、まだその手前の段階です。今後どうなるかは感染者数の増減によって決まるでしょう。

台北がロックダウンしたら

台北がロックダウンしたら大変。台北は間違いなく台湾の中心。その台北がロックダウンしたら経済に大打撃です。台北で働けなくなると必然的に新北市の住民も困ります。なぜなら台北に職場がある新北市民は非常に多いからです。新北市ではマンションの建設ラッシュが続いていて、そのマンションをローンで買った方たちはどうなるのでしょうか。

まとめ

第四級の都市封鎖となる前に、なんとか抑え込めないものか、専門家の方が知恵を絞ってくださっています。早く昔のようになって、日本へ寿司を食べに行きたいです。